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賢人の雑学:昨今の料理教室事情

[賢人の雑学]

程 一彦の一日薬膳

昨今の料理教室事情
程 一彦の一日薬膳
 

男性の料理教室がブームです。先日、親と子の料理教室を開いたところ、父親と子ども、お爺さんとお孫さんの参加が多くて、母親が少ないのに驚きました。10年ほど前のこと、当時の宝塚市長が、「程さんは料理を作れていいですね。妻に先立たれた私は、即席麺を作るのがやっとです」と嘆いていました。

親と子の教室のメニューは献立の基本、『一汁一菜一飯』で鶏と大根のスープ・季節野菜のエコ炒め・チャーハンの3品です。教室では▽調理が全て終わるまで洗剤は仕舞っておく。途中で使うと料理に混入する恐れがあるから。▽人参や大根、生姜、牛蒡、蓮根などは亀の子たわしでしっかり洗い、皮付きのまま使うと旨味と栄養価が高い。▽包丁の扱いは上から下へ押えて切るよりも、野菜と肉は手前から前方に滑らして切り、魚は向う側から手前に引いて切ると楽です。▽マナ板の下に濡れ布巾を敷くと安定する…など説明しながら料理を紹介します。すると「料理は理論ですね」と男性の言葉に、「料理は理由や理論、理屈など『わけ理』をおしはかる『料』です」と答えますと「フーン、料理は科学なんですね」と納得します。

子どもたちは教える通り、嬉々として素直に作業をします。「危ないから包丁は気をつけや」と言う母親には、「子どもに言葉で恐怖心を与えてはいけません。誤って指を傷つけるのも勉強です。私も最初の頃はよく手を切りました」と逆に注意をします。

日本では『男子、厨房に入るべからず』の影響でしょうか、料理が作れない、食に無頓着・無関心な男性が多いようですが、台湾や香港、ヨーロッパなどでは食に精通した男性は教養ある人と評価されています。

料理が完成すると参加者全員が達成感でニコニコしています。料理は楽しい!思ったほど難しくない、意外と簡単ですね!など嬉しい言葉。「おいしい!」あちこちの卓で喚声があがります。「食べ終わったら全員で後片付けですョ。使う前よりも綺麗に掃除してください。洗剤は今から使います。料理は後片付けまでをしてこそ完成です。やりっ放しは我儘な身勝手、料理と違います」といつも私は締めくくります。楽しく意義深い時間でした。

▽ お知らせ
4/21(月) NHKテレビ「きょうの料理」
—お父さんの一品名人塾—
程さんのジューシーな酢豚をご覧ください。

筆者プロフィール

程 一彦さん

[料理研究家] 程 一彦さん

1937年大阪生まれ。灘高校・関西学院大学卒。
新台湾料理龍譚(リュータン)2代目オーナーシェフ、マスコミや講演などで幅広く活躍。和・洋・中にわたって食と健康の関わりを追究し、“料理のことならテイさん”といわれるくらい定評がある。

 

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