賢人の雑学:単味と複合の味パート(1)
[賢人の雑学]
程 一彦の一日薬膳 (2008.04.30)


食べ物と飲み物は単味と複合の味があります。例えば、料理の美味しさを決めるだしやスープの場合、日本料理は昆布、かつお節、煮干や干し椎茸など。中国と西洋料理は鶏、牛、豚、魚介類の骨や肉を使いますが、一つの材料よりも数種類でだしやスープを作ると旨味成分が増し、単味と違う味になります。中国と西洋のスープは動物特有の臭みとアクを除き、すっきりした味に仕上げようとニンニク、生姜、葱、玉葱、ニンジン、セロリや卵の殻、卵白などを加えてひと工夫します。日本の台所にある旨味調味料(化学調味料が改名)も昔は単味成分でしたが、現在は複合の旨味成分です。
日本の味噌は、米麹、豆麹、麦麹の三種類の赤味噌(別名、田舎みそ)と白味噌(別名、京みそ・西京みそなどの米みそ)の計四種類ですが、お婆ちゃんの知恵袋で『遠い所の味噌を混ぜると良い』といわれているように、数種の「合わせ味噌」は美味です。合わせ味噌のポイントは、夏は暑くて汗をかくので、塩分を濃くするために赤味噌を多く、冬は発汗作用が少ないので白味噌を増やして甘口にします。
二杯酢、三杯酢の和え物。酢豚、酢くらげ、キュウリの酢漬け。西洋のマリネなどは酢が命です。酢は原料の違いで米酢、穀物酢とぶどう、りんご、柑橘類(レモン、ゆず、すだちなど)の果実酢があり、料理に応じてそれぞれの酢の性質・特色を知り、加熱に強いか、風味と酸味を料理に応じて単味か複合かを使い分けます。
代表的な和洋中の香辛料の場合、一味と七味唐辛子とは香りと味が違います。中国の五香粉(ウーシャンフェン)、茴香(ウイキョウ)、肉桂(ニッケイ)、山椒、丁字(チョウジ)、陳皮(チンピ)(乾燥させたみかんの皮)や西洋のオールスパイス、胡椒、クローブ(丁字)、ナツメグ、シナモン(肉桂)などは複合の味覚の優れものです。
このように単味と複合の味、それぞれの特性を理解して使い分けるのがベストです。(次号に続く)
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筆者プロフィール

[料理研究家] 程 一彦さん
新台湾料理龍譚(リュータン)2代目オーナーシェフ、マスコミや講演などで幅広く活躍。和・洋・中にわたって食と健康の関わりを追究し、“料理のことならテイさん”といわれるくらい定評がある。
バックナンバー
- [賢人の雑学] 程 一彦の一日薬膳 『単味と複合の味パート(1)』 (2008.04.30)
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- [賢人の雑学] 程 一彦の一日薬膳 『昨今の料理教室事情』 (2008.01.31)
- [賢人の雑学] 程 一彦の一日薬膳 『震災ボランティアと炊き出しレシピ(2)』 (2008.01.31)
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