賢人の雑学:激安の下町食堂。メニュー豊富で味もよし
[賢人の雑学]
程 一彦の一日薬膳 (2009.12.11)


美味しくて驚くほど安い大衆食堂を見つけました。大阪のJR環状線京橋駅の東側を北に歩き、新京橋商店街の長いアーケードが終わった住宅街にある「もとや 食堂」です。二人掛けのテーブルが並ぶ定員10数人の店は、マスターが北京鍋で調理を、客席は気さくなおばさんが切り盛りしています。営業は、朝11時から夜11時。私は、アイドルタイムの午後3時に2度行きましたが、近所の常連さんで満席でした。人々の対話は井戸端会議そのもので、下町の人情たっぷりな映画「寅さん」を見ているようです。
店のメニューは80種類ほどあり、選ぶのに困るほど。挙げればきりがないのですが、うどん120円、きつね180円、カレーライス230円にはじまり、メインの定食は380円で、ハンバーグ、コロッケ、お造り、出し巻き、さんま、ミンチカツ、エビフライ、トンカツ、天ぷら、いか天…など。480円の定食は、肉じゃが、焼肉、かきフライ、すき焼き、寄せ鍋、水炊き、ニラレバー、豚もやし炒め…など。丼ものは、天丼、かつ丼、親子丼は各330円、うな丼480円。ビールは大瓶430円、小瓶290円の気軽さからか、昼間から飲む人が多いようです。
480円の寄せ鍋定食は、鶏と牛肉、白菜、にんじん、もやし、えのき、豆腐、卵と具だくさんで外食にありがちな野菜不足の心配がなく、食品バランスはOK。薄味で食べやすいです。430円の日替わり定食は、サバの焼き物、大きな出し巻き2切れ、豚汁とご飯のセットで、私が「ご飯を少なめに」と言ったら20円引きの良心的な会計にうれしくなりました。
店の隣にある散髪屋の大将によれば、「最近、京橋の入口に南店を開店したが、本店ほどの人気は…」とか。美味しい店には、作る人の心意気と店のその場所に住みついている酵母など、目に見えないものが微妙に料理に影響を与えていると思います。
飲食店と客との間には、相性があります。私が気に入っても、人の好みはそれぞれ違うもの。この店の電話番号をあえて書かないのは、探してでも行きたいという人のためです。あしからず。
※今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。
筆者プロフィール

[料理研究家] 程 一彦さん
新台湾料理龍譚(リュータン)2代目オーナーシェフ、マスコミや講演などで幅広く活躍。和・洋・中にわたって食と健康の関わりを追究し、“料理のことならテイさん”といわれるくらい定評がある。
バックナンバー
- [賢人の雑学] 程 一彦の一日薬膳 『激安の下町食堂。メニュー豊富で味もよし』 (2009.12.11)
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