賢人の雑学:どうしてくれる!?
[賢人の雑学]
佐藤弘樹の英語回帰 (2008.03.29)


愁いを帯びた流し目で「どうしてくれる」と妙齢の女性に言われればその内容を問わず男性はドギマギするものだが、とんでもないことが起こる昨今、声を大にして「一体どうしてくれるんだ」と言わなければいけない事例が多いのもまた事実。しかしその一方で実に些細なことで「どうしてくれる」と言いたがる人も増えているような気がする。例えば、
『タバコを売ったあなたのせいで肺ガンになった、どうしてくれる』。
『ファーストフードを作ったあなたのせいで肥満になった、どうしてくれる』。
『女性誌の見出し通りに生きてきたらこうなった、どうしてくれる』。
先日、知人の大学教員が学生から抗議を受けたという。ある資格試験の勉強方法を聞かれいくつかアドバイスしたところ、後日その学生から「先生の言う通り勉強したが不合格だった、どうしてくれる」と言う内容。かわいそうだがお気の毒だったねとしか言いようがない。「怖くてアドバイスもできないなぁ」というのはその同僚の嘆き。
1961年の大統領就任式でJ・Fケネディはこんな演説をした。
My fellow Americans: ask not what your country can do for you…ask what you can do for your country. My fellow citizens of the world: ask not what America will do for you, but what together we can do for the freedom of man.
(訳)わが同胞のアメリカ人よ、あなたの国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたがあなたの国家のために何ができるかを問おうではないか。わが同胞の世界の市民よ、アメリカがあなたのために何をしてくれるではなく、われわれと共に人類の自由のために何ができるかを問おうではないか。
ケネディ大統領がマリリン・モンローに「ジョン、どうしてくれるの?」と言われたかどうかは定かではないが、今から50年近く前に「近頃、『どうしてくれるっ!』と言う人が増えた」と大統領が言ったかも知れない風潮が、時差を持って現代日本を覆い始めているのだろうか。
バックナンバー
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