賢人の雑学:愛すべきもの、それは…
[賢人の雑学]
佐藤弘樹の英語回帰 (2009.12.11)


男というものはいくつになっても若い女の「すご〜〜い」と「こんなの初めてぇ」と「夢みたぁい」という台詞にトコトン弱い、と先日、かつて若かった女性に教えてもらった。彼女によれば、女性は8歳からすでに女であり、男は12歳のまま頭の中はその後、成長しないと言う。確かに女の子が「パパ、すご〜い」とおだてて宿題をやらせ、「パパ、こんなの初めてぇ」と「夢みたぁい」で欲しいものを確実にゲットするのは8歳くらいから始まるのか。一方、男はと言えば、両親に買ってもらった最新型自転車を乗り回して周囲の羨望と妬みの視線の中で優越感に浸る姿と、数十年後に高級外車を乗り回す姿はほとんど変わらない。
大人になると女性は“くそぉ、重てぇなぁ” という時、「重くて持てな〜い」と言うせりふで男に荷物を持たせ、「すご〜い」とご褒美をあげ、結婚指輪をおずおずと差し出す男に「ヨッシャー!」とは言わず「夢みたぁい」と口にする。そりゃそうでしょ、1ヵ月飲まず食わずで、買った指輪ですから。
ここまでで、男性の寿命が女性のそれよりはるかに短い理由がよくわかる。
子供が生まれると、女性はこの手を今度は子供に使う。ただし相手は子供なので、「すごい」と「えらい」と「かしこい」に形を変える。思春期の子供は父親とぶつかることが多いが、特にこの技を磨き始めた娘の場合は、母親に対して“秘儀の達人” としての敬意が生まれ、それゆえ仲の良い母娘が生まれるのではなかろうか。
欧米社会には、レディーファースト (ladies first) という慣習がある。我々中年日本人男性から見ると、涙ぐましいほどによくもそこまで…と思わされることもたびたびだが、これを常識として息子に徹底的に叩き込むのは母親なのだろうなぁと想像する。父親が教えるなら少し本音も混じりそうな気もする。「機嫌を損ねるとろくなことはないからな」。その欧米社会で、レディーファーストをやめろと最初に声を上げたのが女性というのがこれまた興味深い。
親戚の5歳の子供を連れてデパートに行ってみるとよくわかるが、寒ければコートを着せてやり、一人では開けられないであろうドアを開けてやり、ひっくり返って怪我でもされては大変なので座る時には椅子を引いてやらなくてはならない。
「私たちを5歳の子供扱いするのは止めなさい」というのが、women's liberation(女性解放運動)そもそものきっかけだろうと思うが、どうだろう。
12歳のまま止まっている男が負け惜しみで「男尊女卑」「女だてらに」「女のくせに」と吼えることは、女性から見れば「ケッ12歳のくせに」と一蹴できるが、親切めかした男のずるがしこさもばれているということか。
長男のユキオも次男のクニオも私が育てた安子さんにそのあたりを聞いてみたい。
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