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賢人の雑学:ゆとり教育の陰謀

[賢人の雑学]

佐藤弘樹の英語回帰

ゆとり教育の陰謀
佐藤弘樹の英語回帰
 

学力の低下が取りざたされるようになっても、元々学力の低い自分には関係ないと思っていたが、先日レストランでの食事を楽しんだ後のいざ支払いという段になってちょっと信じられない事が起きた。

領収書を頼んだのだが、宛名を聞かれ「佐藤でお願いします」と言ったところで、サービスの彼女の手が止まった。
「あのぉ、どんな漢字でしょう?」
「普通の佐藤ですけど…」
「…」

私が普通でないのはともかくとして、名前の漢字は普通の佐藤なのでそれ以上説明のしようがない。因みにそのレストランは決して安い店ではない。二人の間に気まずい沈黙が流れた。

「ひらがなでもいいですよ」という私のセリフに安心して笑顔に戻った彼女が持ってきてくれた領収書の宛名はなんと「さとー」。もちろん彼女は大真面目。後で店主に確認したところ彼女はれっきとした日本人で大学生だと言う。

今年の春からいわゆる「ゆとり世代」の大卒が世の中に登場している。領収書の宛名を漢字で書けないくらいは序の口で、中には笑えない悲惨なケースもあると言う。ゆとり教育は我々大人が決めた事なので、彼ら彼女らはその被害者であり、それを小ばかにして笑う事は、「受験地獄から子供たちを解放する」という耳当たりのいいキャッチフレーズに踊らされてその結果を見通す能力に欠けていた我々自身を嘲笑う事に他ならない。

この件で二十数年前のある出来事を思い出した。友人のアメリカでの体験談。とあるデパートでの割引セール中の事。各商品には「定価・割引率・販売価格」の3枚のタグがつけられていたという(日本なら、さしずめ¥1980 30%割引 ¥1386といったところか)。ところが、彼が手にとった商品には$100.00の定価を示すタグしかなく、割引率と販売価格の表示がない。そこで店員に尋ねると、その商品は割引率50%だという。納得した彼の前で店員は電卓を取り出してやおら計算をしはじめ、販売価格は$50.00であることを親切に電卓で示してくれたと言う。

「元々欧米人は暗算に弱い」「九九の習慣がない」「勤務態度を誇示したかった」「日本人をからかった」「その店員だけが特別」と色々考えられるが、その時の店員の姿は現代日本の未来予想だったのかもしれない。

先日、大学生に「1億円の消費税はいくらか」と聞いたところ、暗算で即答した学生はわずか数名。こんな国なら、消費税率を上げることも簡単ではないか。ひょっとして、ゆとり教育とは大多数の国民が暗算で消費税の計算も出来なくするための国策だったのかと妄想は膨らむ。

 

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