賢人の雑学:老舗の魅力
[賢人の雑学]
井村日登美の日々宿日 (2007.11.05)


ここ数年ラグジュアリーホテルの進出が相次ぐ東京。一方、大阪はといえば…、かのリッツ・カールトン・大阪以来、とんとご無沙汰だったが、いよいよ2010年、大阪・本町に「セントレジス」がオープンする。「シェラトン」や「ウェスティン」などのチェーンホテルを展開するスターウッドグループのホテルブランドのうち最高級クラスで、日本初上陸。いよいよ真打ち登場ってところだ。
どんなホテル?と、聞かれてもかつてのリッツのように“料金の高いホテル”としか答えようがない。それほど日本の、しかも“地方”の大阪では無名の大型新人なのである。現在わかっているところでは客室159室にレストラン、宴会場などがあるという程度。3年先のオープンを楽しみにするしかない。
さて、こうしたラグジュアリーホテルの最大の見所は世界のセレブを感動させてきたサービスなのだが、もっともわかりやすいところで言うと、非日常空間の作り方である。最近はホテルと日常空間の自宅とを比べてみても、自宅のレベルが上がり、ホテルと大差ない場合も少なくない。その点、世界のラグジュアリーホテルはさすがに心得ていて、夜景をみながらバスタイムとか、リビングからバスルームが見えるなどそれは官能的。ハリウッドスターの豪邸ならいざ知らす、珍しい仕掛けがいっぱいなのだ。
これに対して悩ましく思っているのが老舗ホテル。新興ラグジュアリー軍団に対抗して相次いで化粧直しをしているホテルも少なくない。しかし国賓クラスを受け入れるホテルでシースルーのバスルームというわけにはいかず、どうしてもスタンダードな客室になってしまう。それはそれで快適なのだが、派手さに欠ける。だから世間の目はラグジュアリー軍団に向けられがちになる。そのようななか既存のホテルに行っていつも言うのが、「やはり老舗ホテルはいいですね。誰にも安心して紹介できる安定感は代え難い」。これはほめ言葉になっているのかどうか、みなさん、どう思います?
筆者プロフィール

[ホスピタリティ研究所「エイチ・ワン」代表] 井村日登美さん
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